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COLUMN

菅平は日本のクロスフィットの聖地になれるか

July.5.2019

発祥はアメリカ。全身をバランスよく、効率的に鍛えられるトレーニングとして人気のクロスフィットは、すでに世界で13000軒を超えるボックス(=クロスフィットの世界ではジムのことをこう呼ぶ)が存在するほどに広まっている。近年、日本でも高い効果を持つトレーニングとしてファンを増やしており、菅平にも昨年、国内でも稀に見る規模のボックス「CrossFit Sugadaira」がオープンした。

写真・文:中島良平

全身を効率よくトレーニングできるクロスフィット

クロスフィットのベースとなるのは日常生活で繰り返し行う動作。トレーニング器具を用いるなどしてそこに負荷をかけ、複数のプログラムを短時間で順を追って繰り返すサーキットトレーニングの一種だ。アウターマッスルを巨大化できることはもちろんだが、日常の動作をベースにしていることからもわかるように、「痩せること」や「見せること」が本来の目的ではなく、基礎運動能力の向上を大前提と考えているトレーニングだ。

ベンチプレスなどトレーニングツールを使った運動も。
ローイングマシンを漕ぐのは総合格闘家でクロスフィットトレーナーのニコラス・ペタス。
ボックスを上り下りする自重トレーニングも

掲載している写真は、各地のボックスオーナーが「CrossFit Sugadaira」に集まり、ワークアウトを行ったときのもの。彼らはもちろん、格闘技のバックグラウンドがあるなど(ひとりはReebok CrossFit Heart & Beauty でトレーナーを務める元K-1ファイターのニコラス・ペタス)、トレーニングせずにいられない人種だからマッシブな筋肉の持ち主ばかりだ。たしかに、格闘技やラグビーのようなコンタクトスポーツに適したトレーニングではある。しかし実際のところ、年齢を重ねても自分の体で不自由なく生活できることがクロスフィットの大きな目的の一つであり、運動から離れている希望者や高齢者向けのプログラムなども用意されている。

10の基礎運動能力をバランスよく鍛えるために、トレーニングプログラムは構成される。

1. 心肺機能の持続力
2. スタミナ
3. 筋力
4. 柔軟性
5. パワー
6. スピード
7. コーディネーション
8.俊敏性
9. バランス
10. 正確性

ボックスのトレーナーたちは、参加者の筋力や持久力、柔軟性などの運動能力をチェックし、これまでの運動経験やクロスフィットを行う目的などを聞き取ったうえで、最適なプログラムを考える。その具体的なトレーニング方法が、以下の3種類だ。

1. ウェイトリフティング(バーベルやダンベルを使用したトレーニング)
2. ジムナスティック(スクワットをはじめとする自重トレーニング)
3. カーディオ(ランニングマシンなどのトレッドミルを使用したトレーニング)

基本的には、プレウォームアップの柔軟運動から、動きのメカニズムの習得と筋力強化を経て、「WOD(Workout of the Day)」と呼ばれるメインワークアウトのセッションまでを60分間で行う。短時間で集中できることに加え、毎回のプログラムの変化によって飽きさせることなく、身体機能の向上を記録できることで経験者をハマらせていく。そして、最後の「WOD」には性別や年齢、身体能力も様々な人が参加し、短時間で負荷をかける運動をスピーディーに同じ場所で繰り返す。サーキットトレーニングを通じて互いに刺激を与え合い、終了後には一体感が生まれる。「グループフィットネス」と呼ばれる所以だ。

「CrossFit Sugadaira」に集まった各地のボックスオーナーたちは、この規模のボックス、都会の騒々しさとは真逆の澄んだ空気、タンパク質を効果的に摂取するパレオダイエットメニューの食事に感動していた。競技の種類を超えてアスリートたちに広まり、現在は美しい体と健康なマインドを手に入れたいという人々にも認知され始めているクロスフィット。ラグビーをはじめとする各種のスポーツ合宿が行われている菅平で、間違いなく多くのアスリートたちの欲求に応えてくれるトレーニング方法だ。菅平がクロスフィットの聖地になる日。そんな未来が思い浮かんでくる。

WODが終わると互いの健闘を讃え合う。

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