COLUMN
菅平の歩き方
vol.01 ダボスの丘
July.12.2019
写真・文/中島良平
春から夏はヨガが気持ちいい天然芝の丘
声を聞いた玉川学園の創立者、小原國芳は、そのときにハンネス・シュナイダーという一人のスキーヤーの名前を知った。1890年にオーストリアに生まれ、世界で初めて体系的なスキー指導法を考案した「近代アルペンスキーの父」として名を残した人物だ。小原は資金繰りに奔走して1万円(現在の額で1千万円相当)を集め、1930年にシュナイダーの招聘に成功。菅平でスキー指導を行なった際に現在の菅平高原スキー場を訪れ、小高い丘の風景に身を置き、スイスのウィンターリゾート地で夏には牧草地帯として豊かな緑の景色が広がるダボスに似ていると評したという。それに由来して「ダボスの丘」と呼ばれるようになり、冬は「シュナイダー・ゲレンデ」としてスキーヤーに親しまれている。





